日本テレビ系の番組「秘密の県民ショー」が、「香川県民は『焼きうどん』のことを『うどん焼き』と呼ぶ」と紹介していた。
香川県にある料理屋の店主は、「お好み焼き」「モダン焼き」は、「焼き」が全て下にくるので、「うどん焼き」だと説明した。果たして店主の言うことは正しいのだろうか。
確かに、「お好み焼き」などのメニューを並べると、「うどん焼き」としたくなる香川県民の気持ちも分かる。しかし、「焼き」の使い方としては、香川県の「うどん焼き」は間違いである。
なぜなら、「焼き」が前にくる場合は、焼きの後にはメーンとなる「食材名」「材料名」が続き、「焼き」が後にくる場合は、焼きの前には「焼き方」「焼く方法」がくる決まりだからである。分かりやすいように例を挙げる。
上で例に挙げたように、「焼き」の後には必ず、メーンとなる食材の名前がきて、「焼き」の前には焼き方がきている。
「鉄板焼き」は鉄板を食べるわけではなく、鉄板の上で焼く「焼き方」であり、「鯛焼き」は鯛を焼いているわけではなく、鯛の形に焼く「焼き方」である。
しょうがは食材なので少し分かり難いかもしれないが、「しょうが焼き」はショウガを使って焼く方法なので、「焼き」が後にくるのである。
このように、「焼き」の使い方に法則(ルール)があるから、「石焼き芋」「照り焼きチキン」のように、「焼き方+焼き+食材」という使い方もできるのである。
したがって、香川県の「うどん焼き」は、うどんを食べる料理なので、「焼きの使い方」としては間違いと言える。
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2011年7月28日(木)Copyright(C) 理論的な文章の書き方All Rights Reserved.
香川県の「うどん焼き」が間違いである理由へのコメント
香川県民です。
香川でも、うどん焼きと焼きうどんで意見は割れております。
私自身はうどん焼きと言っていますので、間違いだと断定されると
悲しいものがあります。
実際、例外はあるのではないでしょうか?ホルモン焼きっていいますよ?
コメントありがとうございます。やはり、日本語の法則から考えると、日本語としては「うどん焼き」は間違いで、「焼きうどん」が正しいと言えます。
「ホルモン焼き」についてですが、「ホルモン焼き」は戦後に生まれた造語なので、間違った日本語がそのまま定着したのかも知れません。
しかし、「焼きうどん」の場合は既に「焼きうどん」という正しい言葉があるので、わざわざ「うどん焼き」という言葉を使う理由はあまりないと思います。
玉子焼き、イカ焼き、などもありますね。
「焼き」の基本的な用法からは外れるということでしょうか。